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KAZUのかく語りき

趣味の音楽、映画や日頃思った事を雑多に語ります

絶対絶望絶好調なカオス系アーティスト【大森靖子】

アコギと自身の歌声、そしてパフォーマンスだけを武器に赤裸々で最高に痛い歌詞と優しくも破壊的な曲を披露する。
大森靖子さん。

いつも曲中に扱ってるテーマがヤバい。
援交、イジメ、メンヘラ、妄想、自意識過剰、純粋過ぎて逆に怖い感情達…
自分の見た目や清純でないことにコンプレックスを抱きながらもアイドルに強い憧れを持ち、自分らしさを出しながらも憧れのアイドルに近づく為に尋常でない努力と執念を見せるその姿勢に感服。

上っ面だけ磨きあげた女性より、自身の感情も泥臭い努力もさらけ出した大森さんの方が何倍も美しく気高く思えるのは私だけだろうか?

ありのままでありながら自身に足りない部分を認め磨いて行く事の難しさ、それを隠さない勇気。

私としてはアーティストとしても人としても、性別を越えて本当に尊敬出来る数少ない人だと思ってます。

何となくですが、椎名林檎さんにも似た格好良さを持つ彼女に今後の活躍を大いに期待してしまいます。

新しい女性シンガーのスタイルとなりJ-POP、J-ROCKシーンを引っ張って行けるような存在になるんじゃないかと、私は思ってます。

絶対少女

絶対少女

ジャケットのデザインが目を引く。一曲の目の「絶対彼女」「ミッドナイト清純異性交遊」でイカレた良質なエレクトロポップを楽しめる。
youtu.be
「Over The Party」の優しさと狂気溢れた曲調に戦慄を覚えました。怖い。何だよ、進化する豚って…

ワルツの風の曲調が気持ち良い「婦rick裸にて」

消え入るような声と欝な歌詞、美しいアコギという謎の調和が楽しめる「PS」
珍しくピアノ弾き語り風の青い部屋
メロが大森さんっぽくなくてなんか意外。普通に良い曲なのになぜか毒を感じる。

良くも悪くも(?)大森さんっぽい「あれそれ」
アコギ弾き語りかつぶっ飛んでる歌詞が大森さんの真骨頂でしょう。最高。しかもめちゃポップな所がまた…

「君と映画は」はなんかやたらドラムの金物が派手な以外はスタンダードなティーンが好きそうな曲って感じ。でも何か陰鬱な感じがするのは何故なんだ?


洗脳

洗脳

一曲目からハイライト。個人的にはこの「絶対絶望絶好調」がTHE大森さんって感じがする。

死ぬほど落ち込んだり傷ついたり他人に嫉妬したりするのが普通で、むしろそんな状態が調子が良いって感じ。

俺は分かりますよ!大森さん!!


無論強がりで虚勢を張ってる部分もあるけど、いちいち弱いとこ見せたり同情乞うような真似したくないってのが本音ですかね。
自分の勝手な解釈ですが。

これまたお得意の上質なエレクトロポップ&ロックが楽しめる「イミテーションガール」「きゅるきゅる」

特に「きゅるきゅる」の色々間違え過ぎて逆に全問正解しちゃった歪さは愛おしいです。
是非MVでカオスな世界観をお楽しみください。

大森靖子「きゅるきゅる」Music Clip [HD]

メランコリックなのにやたら生々しくてドロドロした歌詞が魅力の「ノスタルジックJ-POP」

こんにゃく畑のCMで使われそうな謎の曲「ナナちゃんの再生講座」基本このアルバム、楽器隊のアレンジがめちゃ気合入ってるので普通に聴けるけど、ホント謎。

ティーンの気持ちを歌い上げた「子供じゃないもん17」でもそこは大森さんですからやっぱりドロドロした歌詞なんですけどね。素敵ですわ。

「ロックンロールパラダイス」の歌詞、「30分だけスターになりたい…」大森さんの夢だったんでしょうかね。人気者になるのが。
俗にいうケロケロボイスがちょろっと使われてます。なかなか面白いアレンジですな。

かなりの変わり種なのが「私は面白い絶対面白いたぶん」ラップ風のクールな曲調からサビで一転、脳みそ溶けそうなほどの明るく激しく展開、そしてラストはさらに謎の爽やかでキラキラな展開へ

そして「キミが通って来た全部の自動ドアは、私がぜーんぶ手動で開けてたんだよ」という謎のメッセージが……怖い。


ザックリですが大森靖子さんのアルバム二枚分をご紹介させて頂きました。
機会があればまた別のアルバム等も紹介させて頂きたいと思います!